バイセクシャル女子が語る「世間に知ってほしいこと」11
「バイセクシャル(両性愛者)」という言葉は知っていても、周囲でバイセクシャルの人と出会ったことがなく、詳しいことはよく知らない、という人も多いのでは? 



バイセクシャルであり、コスモポリタン アメリカ版恋愛ライターのレーン・ムーアによると、バイセクシャルについて世間が誤解していることがたくさんあるそう。そこで今回は、彼女が綴る「バイセクシャルについてみんなに知ってほしいこと」をお届け。お互いの性や性的指向を尊重し、理解し合うことは大切。彼女のアドバイスを通じて、よりバイセクシャルの人々への理解が深まるはず。



1.性的指向について、何度も確認するのはNG



「ストレートの相手に対して『あなたってストレートよね?』とわざわざ聞いたりしないはず。そう考えると、『あなたってバイセクシャル?』とよく聞かれるけど、それが奇妙な質問にしか聞こえないのよ」



2.バイセクシャルは同性愛者とは違う



「ストレートの男性とデートしていると、人は私のことを"ストレート"だと思うし、女性とクラブからイチャイチャしながら出てくると"レズビアン"だと思われる。社会は私を(状況に応じて)仕分けしやすい方のカテゴリーに当てはめようとするけれど、私はストレートでもレズビアンでもないわ。時には自分自身の存在が、ないものにされているように感じることもある。もしあなたがバイセクシャルの人と付き合う場合、相手がバイセクシャル・コミュニティーの人間であることを受け入れ、自分の型にはめようとしないでいてくれると嬉しい」



3.バイセクシャルは同性愛者になる"過程"ではない



「多くの人はバイセクシャルを、同性愛者やストレートの"派生"、またはストレートから同性愛者に変化する"過渡期"の状態だと思っているみたい。でも私たちはゲイともストレートとも違うの。多くのバイセクシャルの人は、たぶん生まれたときからバイセクシャルで、バイセクシャルとして育ち、これからもバイセクシャルとして生きていくはずよ」



4.「バイセクシャル=誰でもいい」ではない



「異性愛者や同性愛者のように、1つの性だけに魅力を感じるわけではないのがバイセクシャル。だからといってもちろん、『この部屋にいる男女、誰でもOK』ということでもないわ。人を好きになるって、そういうことではないでしょ?」



5.「パートナーができた=バイセクシャルではなくなった」は間違い



「例えばバイセクシャルの女性が男性と結婚した場合、『彼女はストレートになったのね』と言われ、女性と結婚すると『レズビアンになった』と言われてしまうもの。でもそれは間違い。彼女はただ"1人"を選んだだけであって、もうバイセクシャルじゃなくなった、というわけではないの」



6.別に欲張りなわけじゃない



「バイセクシャルの人は"欲張り"だと思われることが多いんだけど、バイセクシャルだからといって、別に『全世界のシングルと付き合いたい』と思っているわけではないわ。私はバイセクシャルだけど、付き合いたいと思う人には滅多に出会わないしね…」



7.バイセクシャルをカミングアウトするのは勇気がいる



「バイセクシャルだと告白するのを怖がっている人が多いのも現実。もし言ったら、過去のすべてを洗いざらい説明しなくてはならない羽目になったり、周囲の人に避けられたり、または好きな人にも嫌われてしまう可能性があるから。もし身近にバイセクシャルの人がいたら、どうかこのことを忘れないで接してあげて」



8.バイセクシャルの"度合"を分析するのは失礼



「『あなたはバイセクシャルだそうだけど、何%くらいストレートで、何%くらいレズビアンなの?』。こういった質問を真顔でされることもあるの。私たちはただバイセクシャルなだけ。何かの混合体ではないんです」



9.トランスジェンダー、ノンバイナリー、ジェンダーフルイドの人に魅かれることもある



「『バイセクシャルの女性は、シスジェンダー(生まれたときに診断された性別と、自分の性自認が一致している人)だけを好きになる』と誤解している人が多いけれど、バイセクシャルの"バイ"は、より広い意味の性を包括するものなの。つまりバイセクシャル同士の恋愛も、トランスジェンダーの恋人ができることも、いたって普通のこと。LGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クィア)コミュニティーの人たちには、それぞれのアイデンティティを大切にし、お互いの違いを理解していってほしいと願っています」



10.「バイセクシャル=3Pを好む人」ではない



「異性愛者でも同性愛者でも3Pを好む人はいるし、バイセクシャルの中にも3Pを好む人はもちろんいるけど、それは『バイセクシャルだから』が理由ではありません!」



11. バイセクシャルであっても、「その人」であることに変わりはない



「もしあなたが恋した相手がバイセクシャルだったら、あなたは驚くかもしれない。でもその時、その人が色んな魅力を持った"1人の人間"であることを忘れないでほしいの。本当に大切なのは、その人がバイセクシャルかどうかよりも、その人があなたのことを好きかどうか、でしょ?」
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