レバノンでの警察官の横暴
レバノンの首都ベイルートの主要なゲイ・クラブ、ゴーストの外で、クラブ利用者が地方警察に取り囲まれ逮捕、パトカーで警察署に連行され裸になることを強要、裸の写真を取られた上に殴打され、侮辱されたとのこと。



中東ベイルート在住でゲイの記者、ロイ・クーリ氏によると、抑留された6人全員(内5名はゲイのシリア人、1名はトランスのレバノン女性)は激しく殴打され、4月21日(日曜日)未明、パトカーのトランクに押し込まれた状態で数時間放置された。



クーリ氏は以下のように伝えている。

「トランスの女性によると、殴られ侮辱的な言葉を浴びせられた上、じっと耐えた暴力の跡の青あざが目にみえて残っている。他の5人も殴られ侮辱されたことに不満をあらわにしているらしい。」



警察による一連の行動を直接指示したのは、クラブの所在地、デクワネの市長、アントワーヌ・シャクツーラである。



4月22日(月曜日)、シャクツーラはクラブに「売春・麻薬・同性愛を助長するため」という名目で通告を出し、閉店を命じた。また、逮捕者の氏名を公表、公表された情報の中には居住地や誕生日も含まれていた。



4月23日のLBCテレビでのインタビューで、シャクツーラは自らの行為について以下のように弁解している。

「クラブの外で25人の男性を見かけた。男性というよりも、少年や青年とおぼしき人といった方がいいかもしれない。クラブの中に入ると、男同士でキスをしたりベタベタと身体に触れ合ったりしているし、男性がスカートをはいていたのも見えた。クラブ内で起こっているこのような同性愛的行為は、スキャンダラスな性行為である。」



インタビューの間、シャクツーラ市長はホモやオカマといった差別的な言葉を使用、一方でインタビュー後には、元々の主張内容である、売春行為がクラブ内で行われていたと述べたことを否定している。



このことを受けて、シリアからレバノンに何とかして亡命したLGBT関係者は、差別と恥辱に直面している。
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